スーパーで買ったエビを冷蔵庫から出すと、黒くなっていた経験はありませんか?
黒く変化していると、腐っている気がして食べても良いのか悩んでしまいますよね。結論から言うと、黒変したエビは品質に問題がなく美味しく食べられます。
しかし劣化したわけではないのに黒くなるのは何故なのでしょうか?さらに緑色や青色に変化することもあります。
今回はエビの黒変や黒くなるのを防ぐ方法、美味しく食べられる賞味期限についてまとめています。
エビが黒変するのは?
まずエビが黒変する理由と防ぐ方法についてお伝えします。
黒変とは?
エビが黒くなるのは「黒変現象」と呼ばれる事象です。これは腐っているわけではなく、エビの殻に含まれる成分が空気に触れて酸化することで黒く変色したのです。
リンゴやアボカドが時間が経過して黒くなるのと同じ原理です。黒変するスピードはエビの種類によって異なりますが、エビの成分が黒変するので、成分が失われていないエビほど早く変色します。特に頭や尾は黒く変色しやすい部分です。
黒変を防ぐには?
エビの黒変を防ぐ方法として、レモンのスライスを入れた氷水に漬ける方法があります。
レモンに含まれるビタミンCには酸化を防ぐ効果があるからです。
レモン水に入れた後は空気に触れないようにラップをします。しかし漬け過ぎると酸っぱくなってしまいます。
レモン果汁を使用する際も酸っぱくなりやすいので数滴にしましょう。
酸化防止剤(二酸化硫黄)も黒変を防ぐのに効果的です。ただし黒変はかなり抑えられますが、若干の薬品臭さや苦みがあり、エビ本来の美味しさを楽しめなくなります。
スーパーなどではエビに酸化防止剤を使って色を保っているケースもあるので、見た目がキレイなら必ずしも新鮮というわけではありません。エビの養殖・販売を行う「コーラルシー」では、添加物の使用は最小限にしております。
また、長時間の水漬けでエビの旨みも含めた成分が流れ出ても黒変は少なくなりますが、肝心の美味しさも失われます。
エビの黒変以外の変色
エビには黒変以外の変色もあります。また変色に見えるけれど変色ではない場合もあります。
エビの背中にある黒い線は背ワタ
エビの背中に黒い線は「黒変」ではなく背ワタです。背ワタはエビの腸管で生臭みの原因になるので、下処理の段階で取り除くことをおすすめします。
エビの頭部や卵が青や緑になるのは酸化
エビの頭部や卵が青や緑になるのは、エビの血液中に含まれる成分が酸化することで起こる現象です。酸化しても食べられますが、酸化が進むと鮮度が落ちるので、早めに食べましょう。
変色部分が気になる方は取り除いて下さい。
エビの黒変と腐っている時の違い
エビは魚介類の中で傷みやすく、鮮度を保つのが難しい食材です。
見た目はキレイでも内側から傷むこともあります。魚介類が原因の食中毒は症状が重くなるケースもあるので注意しなければなりません。以下で腐っているかどうか見極めるポイントについてお伝えします。
臭い
エビが腐った時には強烈な酸っぱい臭いを放ちます。冷蔵庫の中に入れておいても臭うので、大幅に劣化していることを確認できます。
腐敗している可能性もあるため、食べるのはやめましょう。
ぬめり
生きている海老は、外敵から身を守るため表面にヌルヌルしたぬめりがあります。これは、腐っているわけではありません。鮮度の証の一つとも言えます。
殻ががさがさしたタイプの海老もありますが、ブラックタイガーやバナメイ海老にはこのぬめりがあります。
腐敗して、ぬめりがでることもありますが、ぬめり以外にも、腐敗臭や変色などもありますので、このような場合は、食べないようにしましょう。
黒ずむ
本来は薄いピンク色をしているエビですが、劣化すると黒変が進んで黒ずんできます。ブラックタイガーなどはそもそも黒いですが、特に頭・尻尾・腹側の黒変が濃くなります。
エビの賞味期限
和洋中さまざまな料理に使える冷凍エビは、便利なストック食材です。冷凍エビは長持ちするイメージがありますが、風味を損なわずに美味しく食べるには賞味期限についても知っておきましょう。
冷凍エビの賞味期限は、業務用のマイナス18度の冷凍庫なら、製造日から約24カ月程度。家庭用の冷蔵庫で保存する場合は、おおむね1カ月以内なら美味しく食べられます。
まとめ
エビの黒変と黒変を防ぐ方法についてお伝えしました。酸化防止剤(二酸化硫黄)の使用には、食品衛生法の基準があります。
天然・養殖エビの冷凍販売を行う「コーラルシー」では、酸化防止剤(二酸化硫黄)に関しては、不使用もしくは、ごく微量にとどめ、海老の風味を損なわないように配慮しています。
また冷凍エビは生のエビに比べて格段に賞味期限が長いので、エビ料理が食べたいタイミングで料理できて便利です。家庭用の冷凍庫で約1カ月が賞味期限なので、期限内であればいつで