ワタリガニの濃厚な身と出汁の美味しさは格別で、カニの王様・松葉ガニより美味しいと言う人もいるほどです。海をすばやく泳ぐため筋肉が発達しており、身も引き締まっています。
特に冬場のメスが蓄えている内子は濃厚でボリューミーなので、カニ好きの方におすすめです。
今回は中華・韓国料理から和食まで、ワタリガニを簡単に美味しく食べられるレシピをご紹介します。
ワタリガニの中華レシピ
ワタリガニの豆板醤炒め
ワタリガニの豆板醤炒めは、ワタリガニのうま味とニンニクの風味の相性が抜群の旨辛味の料理です。本格的な味なのに、フライパン一つでつくれます。
ご飯のおかずはもちろん、お酒のおつまみにも向いています。手づかみで豪快に食べるのがおすすめです。
<材料>
l ワタリガニ(活けの状態で1匹) 500g
l 長ネギ 2分の1本
l 生姜 2片
l にんにく 2片
l 水 50ml
l 豆板醤 大さじ2分の1
l 砂糖 大さじ1
l オイスターソース小さじ1
l 醤油 小さじ1
l ごま油 大さじ2分の1
l ネギの小口切り 適量
<作り方>
① 生姜2片、にんにく2片、長ネギ2分の1本はみじん切りにする
② ワタリガニの甲羅とふんどし・口を取り、みそ、卵の部分を分けた後に4等分にする。
③ ボウルに豆板醤大さじ2分の1、砂糖大さじ1、オイスターソース小さじ1、醤油小さじ1を入れてよく混ぜる・
④ フライパンにごま油大さじ2分の1と①を入れて、中火にかけて香りが立ったら②の身の部分を入れ、薄く焼き色がつくまで焼く。
⑤ 料理酒を回しかけ、ふたをしてカニに火が通るまで中火で10分加熱する。
⑥ ③を回しかけ、②のみそと卵の部分を入れて、汁気がなくなるまで炒める。
⑦ お皿に盛り付け、小ネギを散らす。
焦がさないように気をつけながら炒めましょう。
ワタリガニと春雨の土鍋煮込み
ワタリガニと春雨の土鍋煮込みは、カニのうま味と豆板醤の辛みが染み込んだ春雨が美味しい煮込み料理です。寒い日に食べたら、体があたたまります。
<材料>
l ワタリガニ 1杯
l 白菜 8分の1株
l 長ネギ 1本
l 春雨 40g
l オイスターソース 大さじ1
l 片栗粉 大さじ1
l 豆板醤 小さじ1
l 紹興酒 50㏄
l 塩コショウ
l サラダ油 大さじ1×2
l ごま油 適量
<作り方>
① 春雨は袋の説明通りに戻しておく。
② 白菜はそぎ切り、長ネギは白い部分はななめ切りに、青い部分はみじん切りにする。
③ 生姜は千切りにする。
④ ワタリガニをぶつ切りにし、紹興酒をかけて少し置いた後、片栗粉をまぶす。
⑤ サラダ油大さじ1を熱してワタリガニを炒め、色が変わったら取り出す。
⑥ サラダ油大さじ1を熱して、みじん切りのネギと生姜を炒め、香りが立ったら豆板醤も加えて炒める。
⑦ さらに白菜とネギも入れて炒めた後、土鍋に移し、ワタリガニをのせる。
⑧ 水をひたひたに入れて、紹興酒50㏄、オイスターソースを入れて火にかける。
⑨ 沸騰したら弱火で10分ほど煮る。
⑩ 塩コショウで味を調え、春雨を入れて10分ほど煮る。
⑪ ごま油をたらして出来上がり。
お好みできのこを入れても美味しいですよ。
ワタリガニの韓国料理レシピ
カンジャンケジャン
「カンジャンケジャン」は韓国の人気料理で、新鮮なワタリガニを醤油ベースのタレに漬けて熟成させた料理です。韓国では食べるとご飯が進み過ぎることから「ご飯泥棒」と呼ばれています。
<材料>
l ワタリガニのメス 大きめのもの4杯
l 長ネギ 2分の1本
l 玉ねぎ 1個
l りんご 2分の1個
l 梨 4分の1個
l 韓国焼酎(日本製でも可) 2カップ
l ミョルチエキス 2カップ
l 韓国醤油(日本製でも可) 3カップ
l 水 8カップ
l 梅エキス 大2
l 10㎝角のだし昆布 2枚
l にんにくのすりおろし 10片
l 生姜のみじん切り 5片
l 粒コショウ 小2
l 天草 10片
<作り方>
① ワタリガニを丁寧に洗う。
② おなかもめくって、ブラシなどで丁寧に洗う。
③ 甲羅のとがった部分や爪を切っておく。
④ お鍋を2つ用意し、韓国焼酎2カップと韓国醤油3カップを入れて、カニ以外の材料を35分煮込む。
⑤ 3~4時間寝かせたタレに、3~4日ほどカニを漬け込む。
身も卵もトロトロの美味しい「カンジャンケジャン」が出来上がります♪
脚の部分を持って、みそをチュルッと食べてください。甲羅の部分のみそはスプーンですくっていただきましょう。
コッケタン
「コッケタン」とはワタリガニを使った贅沢な寄せ鍋のこと。ピリ辛なのに、後味がスッキリした食べやすい鍋です。カニの出汁が出たスープは絶品です。
<材料>
l ワタリガニ(冷凍) 3杯
l 水 4カップ
l 煮干し 10匹
l 玉ねぎ 2分の1個
l 大根 4分の1本
l もやし 1袋
l 長ネギ 1本
l いか、エビ お好みで
l 青唐辛子 1本
l きのこ類 1袋
l 水 2カップ(400㏄)
l 春菊
【タレ】
l 唐辛子粉 大さじ3
l コチュジャン 大さじ2
l にんにくのすりおろし 大さじ1
l 酒 大さじ1
l 醤油 大さじ1
l 生姜のすりおろし 小さじ1
l テンメンジャン 大さじ2分の1
<作り方>
① 水4カップと煮干し10匹を水に入れて、出汁を取る。
② その間にタレの材料をすべて合わせておく。
③ ワタリガニはお腹の部分を取り、脚部分と分ける。
④ 野菜も切っておく。
⑤ ①の出汁の中に大根を入れて煮る。
⑥ 大根に透明感が出てきたら、もやしと2のタレを入れ、周りにカニ、玉ねぎ、きのこ、青唐辛子を入れてふたをして煮る。
⑦ 具材に火が通ったら、いかやエビ、ネギを入れてふたを取って煮る。
⑧ 春菊を入れて軽く煮たら出来上がり
お好みでわさび醤油をつけながら食べてください。最後に残った具を取り出し、ご飯とねぎを入れて混ぜてから焼いて水分を飛ばすと、焼き飯が出来上がります。
ワタリガニの和食レシピ
ワタリガニの身は濃厚な味でうま味も強いので、シンプルな和食によく合います。
ワタリガニの味噌汁
ワタリガニの味噌汁は、出汁が濃厚で上品な味です。1匹のワタリガニがあれば4人前を作ることができます。
<材料>
l ワタリガニ 大きめを1杯
l 長ネギ 10㎝
l 三つ葉 少々
l 味噌 適量
<作り方>
① ワタリガニをよく洗ってぶつ切りにする。
② 鍋に水を入れて火にかける。
③ 長ネギと三つ葉を切る。
④ 鍋が沸騰したら、ワタリガニを入れる。
⑤ ワタリガニに火が通ったら味噌を溶いて、ひと煮立ちしたら長ネギと三つ葉を加える。
ワタリガニから良い出汁が出るので、その他の出汁は必要ありません。
ワタリガニのかにご飯
炊き込みご飯はどれも美味しいですが、カニのうま味が染みたご飯は高級感があります。このレシピも1~2杯のワタリガニで4人前作ることができます。
<材料>
l ワタリガニ 2杯
l 米 4合
l 醤油 大さじ1
l 塩 小さじ1
l 酒 大さじ2
<作り方>
① ワタリガニをよく洗い、半分に切る。
② 米2合を洗い、ザルに上げる。
③ 炊飯器に米とワタリガニ、醤油大さじ1、塩小さじ1、酒大さじ2を入れて、2合の目盛りまで水を入れて炊く。
④ 炊きあがったら、ワタリガニの身をほぐしてご飯と混ぜる。
こんなに簡単なのに、料亭のように美味しい炊き込みご飯が味わえます。このレシピは醤油味ですが、カニの風味を生かすならシンプルに塩のみでもいいでしょう。
まとめ
通の方からも人気があるワタリガニの中華料理レシピ、韓国料理レシピ、和食レシピをご紹介しました。
松葉ガニやズワイガニも美味しいですが、比較的安く手に入るワタリガニならもっと気軽に美味しいカニ料理がつくれますよ。
カニの鮮度と味にこだわる「コーラルシー」では、品質にこだわった極上品のメスのワタリガニを販売しています。
購入した料理人の方からの評判も上々の人気商品なので、カニのメニューを検討している方におすすめです。