幅広い料理に応用ができる冷凍エビは、保存が可能でストックしておくと便利な食材の一つ。
冷凍されたエビは長持ちするイメージがあり、美味しさはもちろん、食卓を華やかに演出できることでも人気があります。
ただ、冷凍エビにも賞味期限があるため、風味を損なわずに安心して食べるためにも、賞味期限についてしっかりと理解しておきましょう。
そこで今回は、冷凍エビの賞味期限について、冷凍エビが賞味期限切れしている目安や冷凍エビを美味しく食べる方法と合わせて、詳しく解説いたします。
賞味期限とは?
「賞味期限」とは、その日付までは品質が保たれ、美味しく食べられる期限のこと。
賞味期限を過ぎたとしても、すぐに食べられなくなるというわけではなく、比較的に品質の劣化が遅い食料品に表示するものです。
賞味期限と似ている言葉に「消費期限」がありますが、意味が少し異なります。
「消費期限」とは、その日付までは安全に食べられるという期限のこと。
消費期限を過ぎた食品は食中毒などにつながる可能性もあり、品質が悪くなりやすい食品などに表示されています。
冷凍エビに表示されているのは賞味期限なので、賞味期限が過ぎた場合には、状態を確認した上で、食べられるかどうかを判断しましょう。
冷凍エビの賞味期限
冷凍エビの賞味期限は、業務用の冷凍庫で冷凍したものか、家庭用の冷凍庫で冷凍したものかによっても異なります。
冷凍方法の違いによる、それぞれの賞味期限の目安を見ていきましょう。
業務用冷凍庫で冷凍したエビ(24ヶ月)
業務用の冷凍庫で保管しているエビの賞味期限は、おおむね製造日から24ヶ月。
急速冷凍されている市販の冷凍エビは、品質や鮮度の長期間の維持が可能です。
マイナス18度に設定されている業務用の冷凍庫では、品質の劣化の原因となる細菌の繁殖や酸化が抑制でき、長期間の保存ができるのです。
ただ、商品によって期限が異なるため、記載されている賞味期限を必ず確認しましょう。
自分で冷凍したエビ(2~4週間)
家庭用の冷凍庫で冷凍したエビの賞味期限は、2~4週間ほど。
冷凍してから1ヶ月を目安に、早めに調理することをおすすめします。
家庭用の冷凍庫の温度も、業務用と同様にマイナス18度に設定されてはいますが、食品の出し入れが多いため、温度を一定に保つことができません。
その結果、品質の劣化が早く進んでしまうことがあります。
ただ、賞味期限が過ぎても一気に腐敗するわけではないため、食べても問題ない場合もあります。
賞味期限を過ぎたものについては、食べても大丈夫か、使う前にしっかりとチェックをしましょう。
冷凍エビが賞味期限切れしている目安
冷凍エビは、賞味期限の日付が過ぎたからといって、すぐに食べられなくなるわけではありません。
賞味期限が切れた冷凍エビについては、食べられるかどうかをしっかりと見分ける必要があります。
食べられないものかどうか、見分け方の目安を覚えておきましょう。
ぬめりがある
エビに触れてみると、ぬめりがある場合があります。
ただ、ぬめりは、外敵から身を守るための防衛機能であり、生きたエビに限らず魚にもある状態です。
ぬめりがあるからといって、食べられない状態になっているわけではありません。
ただ、身がねっとりとどろどろして溶けているような状態のエビは、腐っている可能性があるため食べるのは止めましょう。
黒ずんでいる
冷凍エビは、解凍してしばらく置いておくと、頭や足の部分から黒ずんでいきます。
これは、エビが持っている成分が空気に触れて酸化することで起こる、「黒変」という自然現象であり、食べられない状態になっているとは限りません。
エビの種類によっても黒ずんでいく早さは異なり、解凍してから1時間ほどで始まる場合もあります。
ただ、そのまま置いておくと鮮度も落ちてしまうため、解凍したら早めに調理をしましょう。
酸っぱい臭いがする
酸っぱい臭いがする場合は、腐っている恐れがあるため、食べるのは止めましょう。
酸っぱい臭いは、エビが腐った時に最初に気付く状態です。
冷蔵庫の中に入れておいても臭う強烈なニオイで、腐っている状態がすぐに判断できるでしょう。
加熱しても生臭い
エビ本来の臭いとは違う生臭い状態は、鮮度不良や腐敗している恐れがあるため、食べるのは止めましょう。
ちなみに、元々酸っぱい臭いがするエビは、加熱したとしてもその臭いは消えず、臭いニオイを周囲に漂わせることになります。
食中毒を起こす可能性もあるため、食べずにすぐに廃棄しましょう。
冷凍エビを美味しく食べるには
最後に、冷凍エビを美味しく食べるポイントについてご紹介します。
賞味期限内に食べる
冷凍エビを美味しく食べるための一番のポイントは、賞味期限内に食べること。
賞味期限は、品質が保たれて美味しく食べられる期限です。
賞味期限を過ぎると、徐々に風味や品質の劣化が進んでしまうため、最も美味しい状態で食べるためには、賞味期限内に調理することをおすすめします。
正しい解凍方法を行う
冷凍エビは、解凍の仕方によっても風味が落ちて見た目も悪くなってしまうため、正しい解凍方法で行うことも大切。
最もおすすめなのは、流水を使って早い時間で解凍する方法です。
冷凍エビをザルなどにあけて、水道水をかけながら解凍をしましょう。
時間がかかる冷蔵庫での自然解凍や氷水を使っての解凍は、長時間空気に触れてしまうため、解凍できたものから黒く変化する「黒変」が進んでしまいます。
できるだけ短時間で解凍ができる、流水を使う方法がおすすめです。
解凍後はすぐに調理する
冷凍エビを解凍したら、できるだけ早く調理をしましょう。
解凍できたエビは、そのまま置いておくと鮮度がどんどん落ちていきます。
解凍できたものから氷水で冷やして、調理するまでは冷蔵庫で保管すると、できる限り鮮度が保てます。
もしすぐに使わない場合や余ったエビは、ジプロックなどに入れて再度冷凍して保管をしましょう。
まとめ
「賞味期限」とは、その日付までは品質が保たれ、美味しく食べられる期限のこと。
冷凍エビには賞味期限の表示があり、業務用の冷凍庫で冷凍したエビは製造日から24ヶ月、家庭用の冷凍庫で冷凍したエビは2~4週間が目安です。
もし賞味期限が切れた場合には、食べられるかどうかをしっかりと確認しましょう。
エビには外的から身を守るためのぬめりがあり、自然に色が黒くなる「黒変」が起こる場合もありますが、食べられない状態になっているとは限りません。
食べられるかどうかは、酸っぱい臭いや生臭い状態になっているかが目安です。
賞味期限内に、正しい解凍方法で解凍後にはすぐに調理をして、冷凍エビを最も美味しい状態でいただきましょう。